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最近、ネットニュースや記事で「2010年以降、日本の転職者数は年々増加傾向にある」と騒がれています。実際私の周りにも、職場に悩み退職を考えている友人が多くいます。
しかし、会社からの引き止めにより退職をできないケースも多いのが現状。
仕事内容や人間関係を大きく左右する職場選びは、誰しも大切にしたいですよね。
この記事にたどり着いたあなたは、
- 退職を考えているけれど、切り出し方がわからない…
- 退職相談をする際、どうやって伝えたらいいかわからない…
こんな悩みを抱えていませんか?
この記事では、
- 退職の切り出し方で知っておきたい3つのポイント
- 退職を伝える手段(メール、電話)
- 退職交渉後の職場での過ごし方と引き継ぎ
について詳しく説明していきます。
退職を考えているけれど、どうしたらいいのかわからない人の参考になったら幸いです。
目次
退職を切り出す時に抑えておきたい3つのポイント!
職場での悩みに頭をかかえる毎日。退職を決意し切り出そうとするも、いざ伝えるとなるとタイミングをつかめない、なんて人もいるのではないでしょうか。
退職を伝える際に悩む要素として、
「誰に切り出すか」「なんと言って切り出すか」「いつ切り出すか」
が主にあげられると思います。
それぞれに関して具体的に見ていきましょう。
1.退職の意思は直属の上司に伝える
退職を決意したら、まずは直属の上司に伝えましょう。
いきなり社長や部長などの重役に相談した場合、直属の上司の管理能力が問題であると判断される恐れがあります。
同僚や先輩に相談した場合も、人伝いで上司の耳に入り余計にややこしくなってしまうかもしれません。
自分の退職意思と違う方向で話が進んでしまったり、途中で勘違いが起きてしまったりと、尚更退職が難しくなってしまうことも多いので注意が必要です。
直属の上司としても、突然上の人に呼び出されて管理能力について問われたり、知らぬ間に他の同僚に相談が行っていることを知ったりしたら良い気持ちはしないでしょう。
円満かつ円滑に退職を進める上でも、退職の意思を伝える人は重要です。
2.切り出し方は「ちょっといいですか?」
それでは実際に、上司へ退職相談をする際どのような言葉がけをして切り出したらいいのでしょうか。
相談の声かけはシンプルに「ちょっといいですか?」が良いと思います。
もしここで「実は退職を考えておりまして…」と切り出してしまうと、上司も焦ってしまいきちんとこちらの意思が伝わらない可能性もあります。
切り出したタイミングが忙しい時期や、上司が他の仕事を考えている最中であったら尚更、時間面でも余裕を持って意思疎通をはかることができません。
上司の時間的かつ気持ち的余裕を作った上で、理由などを含めてきちんと聞いてもらう必要があります。
そのためにも、「ちょっといいですか」と声をかけて、場所や時間を確保した上で詳しく話していくことをおすすめします。
3.タイミングは仕事終わりがベスト!
続いて、切り出すタイミングですが、こちらは仕事終わりを狙うと良いでしょう。
仕事中は他の社員が周りにいるため、話しにくかったり話した内容が勝手に広まってしまったりする可能性があります。
それだけでなく、上司が他の仕事のことで追われているかもしれないので、仕事終わりのタイミングで声をかけ、話しやすい状況を作ることが重要です。
周りの状況やその時の心境次第では、全く同じ話をしたとしても、話し手聞き手両方とも伝わり方は変わってしまいます。
話す内容も大切ですが、伝える際の「場作り」も意識しましょう。
誰:「直属の上司」に伝えることで、伝達上の行き違いをなくす
どうやって:「ちょっといいですか?」と切り出し、個別で時間をとってもらう
いつ:「仕事終わりのタイミング」で声をかけ、話に集中してもらう場作りをする
退職の意思はいつまでに伝えたらいい?会社の就業規則を確認
「退職を告げるタイミングを逃してしまい…」
なんて言って動かずいにいたら、退職の機会を逃してしまうかもしれません。
では、退職の意思を伝えるタイミングは、退職日から遡っていつまでが良いのでしょう?
会社の就業規則により異なりますが、一般的には「退職日の1〜2カ月以上前」に伝えることが多いようです。
- 退職日を会社側に都合よく決められる
- 有給休暇を希望通りに消化できず、退職を迎えてしまう
- 退職金を減額されたり、受け取れない
自社規則を確認したうえで退職の意思表示や手続きを踏まないと、上記のような思わぬトラブルを招きかねます。
退職に際して適用される法律には、民法や労基法がありますが、雇用形態などによって内容も大きく異なります。
法律上問題はなかったとしても、円満な退職をするためには最低でも1~2ヶ月以上は前に退職の意思を伝えましょう。
就労規則とは、働く上での労働賃金や労働時間、労働条件などについてが明記された会社のルールのようなものです。就業規則は、法令や労働協約に反してはなりません(労働基準法第92条)。
上司に退職を納得してもらうためには?退職理由が大切!
直属の上司に時間を取ってもらい、退職の意思を伝える際に特に大切にして欲しいのは退職理由です。
たとえ上司や会社が原因で辞めたいというときでも、批判的な言動は避けて、個人的な理由を述べましょう。
退職理由として、会社への不平不満を並べると「それらを解決するから残ってくれ」と引き止めの理由を作ってしまうとともに、上司の機嫌を損ねて交渉を円滑に運べない場合があります。
前向きな退職理由であれば納得してもらえる
個人的な理由の中でも、前向きな退職理由を見つけましょう。
話している上司の気持ちに立った時、ネガティブで不平的な理由よりも前向きな理由の方が、引き止めもしにくいですし、純粋に応援したくなるはずです。
想定していた理由がネガティブな内容だったとしても、根本を紐解いて行けばポジティブな理由へとたどり着けます。
例えば、「会社が遠くて通勤が辛いから」という理由も、考え方を変えれば「体力や時間的効率を考慮して、仕事に打ち込みたいから」と転換すれば前向きな理由になります。
ただし今回の例にもあるような、立地の理由だけでは「会社の近くに住めばいいじゃないか」と引き止めにあってしまうかもしれません。
そこで、前向きな理由だけにとどまらず次に紹介するような、家族や自分の体調のことを付け加えると良いでしょう。
家族のことや病気のことなど個人的なことを話す
退職理由に納得してもらうためには、引き止めづらい理由を話すことが重要です。
個人的なことでも相手が介入しづらい内容として、
「家族や家庭の事情」や「自分の病気のこと」は有効でしょう。
家族のことなどは相手も深くは知る余地がありませんし、口をはさみづらいはずですよね。
病気や体調のことも本人しか最終的な判断はできないため、引き止めることは難しそうです。
退職を切り出す時の3つの注意点
ここまでは、退職を切り出すタイミングやコツを説明してきました。
ここからは、退職を切り出す際の「これはやってはいけない!」という注意点や、多くの人が陥ってしまう失敗についてご紹介します。
最初の切り出しは、その後の交渉に大きく影響を与えるので慎重にいきましょう。
1.時期・時間を考えよう!繁忙期はNG
退職を切り出す際は、会社にとってどういう時期かを十分考慮しましょう。
切り出しとして不適切な時期として挙げるならば、新入社員の引き継ぎの最中や会社の繁忙期。
正当な理由があったとしても、引き継ぎの途中では都合が悪かったり、会社全体が忙しい時期では交渉も難しいです。
退職は、もちろん自分にとっても大きな変化ではありますが、それは会社にとっても同様ですよね。
互いに余裕を持って、考えたり引き継いだりできるタイミングを狙いましょう。
2.不満点は伝えない!あくまで前向きに!
これは上記の「上司に退職を納得してもらうためには?」でも説明しましたが、ネガティブに不平不満を伝えるのでなはく、前向きな言葉選びを心がけてください。
上司でなくても、同じ会社で今後も働いていく人にとって、不満点ばかりを伝えられてもやはり良い気持ちはしません。
不満点が理由の一部であったとしても、それが目立ってしまい本来伝えたい理由がぼやけてしまう、なんてことも。
「じゃあその不満点を解決するから、もう少し働こう」と引き止めの材料にもなってしまうので、あくまでも前向きに退職の切り出しをしましょう。
3.慰留されても断る!相談とは違う
切り出した際の懸念点として「慰留(引き止め)」があります。
一人が抜けることによって進行中のプロジェクトが滞ってしまったり、新たに起用する際の新人教育のコストがかかってしまったりする恐れがあります。そのため、会社は退職を切りを出した部下を慰留するかもしれません。
ここで忘れてはいけないのは、退職の切り出しは相談ではないこと。
一時的に状況が改善されたとしても、もしまた辛い状況に戻った際に、さらに断りづらくなっているものです。
留意されてもしっかりと断る意思を持った上で、退職の切り出しをしましょう。
メール・電話で退職を伝えるのはあり?
直属の上司に直接退職の意思を伝えるというのが、一般的な手順ではありますが
- 人間関係や精神的苦痛で退職を考えている
- どうしても時間的な面で直接退職の話ができない
という人も、中にはいるのではないでしょうか。
退職の意思を、全てメールで伝えるのは難しくても、切り出しのアポイントを取ることは可能です。
電話も、マナー上良しとはされていない面もありますが、事情を話せば可能ではあります。
「上司がいつも忙しそうで、話しかけづらい…」
「直接の切り出しは厳しそうだから、退職自体を諦める…」
と言って諦めないでください!
メールや電話で退職を切り出す方法を、例文を挙げながら説明していきます。
メールで退職を伝える例文
メールは一方通行のツールであるため、退職の内容を全て述べるのは基本NGです。
まずは、メールにて退職の意思を伝える場づくりのアポイントメントをとりましょう。
ここで大事になるのは、退職の話を匂わせないようにすることです。
普段上司とメールでやり取りしない人にとっては、向こうも身構えてしまう可能性があるので、直接アポをとった方がいいかもしれません。
○○課長
お疲れ様です。いつもお世話になっております、△△です。
ご相談させていただきたいことがありまして、明日の〇時以降に15分程度お時間をいただけないでしょうか。
上記日程以外でも構いませんので、ご都合のつく日時を教えていただけましたら幸いです。
お忙しいところ申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願い致します。
△△ (署名)
電話で退職を伝える例
法律的に見ても、電話一本で退職してはいけないという規定はありません。
したがって、電話で退職を伝えることも可能ではあるのですが、マナーの観点からすると適切とは言い難いです。
しかし、鬱で出社も難しい状況など体調の問題が理由であれば、電話の退職も切り出しやすくなると思います。
場合によっては電話だと円満な退職ができない可能性もありますが、このまま仕事を続け精神的に病んでしまうくらいなら、思い切って電話で伝えるのも一つの手段です。
以下に、電話で退職する際のポイントと例をまとめたので、参考にしてください。
- 体調の理由で電話になってしまっていることを伝える
- 直接伝えられないことを謝罪する
「〇〇部長、お疲れ様です。
△△です。ただいまお時間よろしいでしょうか。
急なご連絡となり誠に申し訳ございませんが、一身上の都合で退職させていただきたく存じます。
鬱等の体調の関係で、どうしても出社することが困難な状況です。
本来であれば直接お伝えすべきところを、お電話という形になってしまい大変申し訳ございません。」
退職の切り出し方を雇用形態別に3つ紹介
退職と一言で言っても、雇用形態によって切り出し方も工夫する必要があります。
正社員の場合と派遣社員の場合でも、そしてアルバイトでも状況は異なるのでそれぞれの切り出し方のコツをお伝えします。
1-1.正社員のケース
正社員の場合は、会社側も強い引き止めをしてくる可能性が十分あります。
これまでまとめてきた手順に沿って、慎重に退職の手続きを進めていきましょう。
また、契約上有給や保険の関係などはっきりさせなければならない要素も多いので、直接退職の交渉をできると良いと思います。
プロジェクトの進行具合や、上司の人柄など正社員だからわかることも多いと思うので、それらも考慮しながら退職の切り出しをできればベスト。
1-2.新卒のケース
同じ正社員でも新入社員だと、少し状況も異なってきます。
4月に新卒で会社に入ったばかりなのに辞める、というのは切り出し辛いかと思いますが真摯に退職を伝えましょう。
会社側も採用でのコストを大きくかけているため、今後への期待も込めて引き止めにあう場合も多いと思います。
また、他の新入社員に退職の意思が派生しないか、会社側も神経質になるので、交渉の時間帯も工夫が必要です。
必ず、就業後に会議室等の人がいない個室で話を切り出すようにしてください。
直属の上司がまだ付いていない場合は、教育係の人にかけあってみましょう。
2.派遣社員のケース
まず、派遣会社の営業担当者に連絡をしましょう。
派遣社員の場合は、派遣会社と派遣先の会社が派遣契約を結んでいます。同様に、派遣会社と派遣社員が雇用契約を結んでいます。
そのため、派遣先の上司に退職を切り出したり相談することは、この契約を無視することにも繋がりかねないのです。
派遣会社に相談して承諾を得られることができれば、派遣会社の方で退職手続きを進めてくれます。
ただし、派遣社員は民法にて「決められた契約期間中は簡単に辞めることができない」とされていため、雇用契約書をよく確認して最低でも1ヶ月以上前には切り出すことをお勧めします。
3.アルバイトのケース
アルバイトの場合でも、辞める意思が固まっているのであれば、なるべく円満に退職をしたいですよね。
最初に切り出す相手としては、店長や教育係など一緒に仕事をしている中で、最も上の役職にいる人が良いでしょう。
時期としては、これも他と同様1ヶ月以上前には伝えるのが無難です。
特にシフト制で働いている場所などでは、突然の退職は避けたほうがよ良いでしょう。
正社員:前述した手順に沿って、2〜3ヶ月以上前に直属の上司へ切り出す
契約社員:1ヶ月以上前に派遣会社の営業担当者へ切り出す
アルバイト:1ヶ月以上前に店長や教育係へ切り出す
退職を伝えるのは上司だけじゃない!家族・同僚への伝え方
無事上司に退職を伝えたら、無事にすべて終わり…ともいかないのです。
そのあとは、家族や同僚へもしっかりと伝えていく必要があります。
退職をした後も共に過ごす家族や、仕事をする上で関わった同僚への挨拶も大事にして下さい。
家族には、いきなり伝えるのではなく相談してから
まず家族に関してですが、必ず事前に相談をしておくようにしましょう。
退職に伴い、収入の面など生活は少なからず変わるはずです。
親や配偶者へは、退職を考え始めたなるべく早い段階で、悩みや意思を真摯に伝えましょう。
会社側から退職の許可がおり、手続きを進めている途中で、家族側ともめて退職を取りやめることになっても大変です。
会社側にも家族側にも迷惑がかからないよう、いきなり伝えるのではなく先に相談をして、合意をもらった上で退職手続きを進めましょう。
家族から反対された場合は、話し合うことが重要
家族に伝えた際に、反対される場合もあります。
- せっかく安定した職業についたと思ったのに、今退職するのは心配
- 年収が下がってしまうと、子供に負担もかかってしまうため困る
- 次の仕事が正式に決まるまでは、退職を待ってほしい
など会社ではなく家族から引き止めにあうかもしれません。
反対された場合は、一度しっかりと話し合うことが重要です。
会社の環境や自分の価値観なども含めて、話し合いましょう。
上司を説得した時と同じで、相手の立場に立って考えることを怠らず、反対の根底にある不安要素を取り除ける理由を伝えてあげてください。
同僚には、お世話になった方から退職を伝えよう
同僚への退職の挨拶は、原則として会社に退職の報告、および承諾を得てからになります。
心の準備や引き継ぎも必要だと思うので、会社の承諾を得た直後から最終出勤日の一週間前くらいまでの間が良いでしょう。
所属先の上司や同僚、これまでお世話になった社内他部署メンバーなど、お世話になった方から退職の旨を伝えていきます。
メールでも構いませんが、その場合は件名はわかりやすく「退職の挨拶」とし、内容は「退職日付」「退職理由」「相手への感謝」を入れましょう。
今後もつながりを持ちたい上司・同僚には、メール最後に退職後の自分の連絡先を記載しておくと良いですね。
退職交渉後の職場での過ごし方!引き継ぎなどの準備をしよう
退職後にすることを大きく分けると、
- 公の退職手続き(退職届けや保険など)
- 仕事の引き継ぎ
- 取引先への挨拶回り
が挙げられます。
「1.退職時の手続き」として、まずしなければならないのが、退職届の提出。会社指定のフォーマットがある場合はその書式に従い、必ず直属の上司に提出します。
その他にも、保険関係の処理など公の手続きを忘れないようにしましょう。
「2.仕事の引き継ぎ」は、自分の携わってきたプロジェクト等の進行状況、職務分担などを可能であれば書面で残せると良いです。
退職までの期間で、スケジュールを綿密に立て、引き継ぐ社員への伝達や教育を忘れずにして下さい。
可能であれば退職後に、本人でなければ対処できないトラブルが発生したときのために、退職後の連絡先を後任者と上司に伝えましょう。
社外への引き継ぎとしては、「3.取引先への挨拶回り」が挙げられます。
取引先で退職理由を聞かれても、「家庭の事情」など一般的な理由にして、具体的には伝えないようにして下さい。
そして、会社の意向を尊重することと、後任社員を紹介することを忘れずに。
お世話になった取引先に感謝を述べるとともに、相手を安心させられるように後任を紹介し前向きに挨拶をできるといいですね。
状況によっては、退職交渉後少し気まずく感じてしまう人もいるかもしれませんが、残された期間でできることを着実に行ってください。
上記を参考に、真摯に対応すれば最終日を円満に迎えることができると思います。
どうしても退職を切り出せない場合は、退職代行サービスを活用しよう
退職の切り出し方のポイントや手段、そして交渉後の過ごし方などを説明してきましたが、それでも退職を切り出せない場合は「退職代行サービス」を使うことをおすすめします。
いくら正当な手順を踏んでも、順調に進まない場合もあります。
それで更に思い悩むくらいなら、退職代行などの手段を頼っても良いと思います。