原作ファンが語る実写版映画「鋼の錬金術師」5つの原作無視設定【ネタバレ感想】 | いつまでもアフタースクール
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原作ファンが語る実写版映画「鋼の錬金術師」5つの原作無視設定【ネタバレ感想】

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こんにちは10年以上前からハガレン原作ファンのぶんたです。

ついに実写版映画「鋼の錬金術師」が公開されました。

 

僕がハガレンに出会ったのは確か小学生の頃で一番最初は初期のアニメを見ていたんですよね。

アニメは子供の僕にいい感じのトラウマを植え付けたので(同じような人多いと思います 。

最後の方とかホムンクルス錬成して殺しまくるし。ダンテグロいし。)、強く記憶に残っています。

それでも映画の「シャンバラを征く者」は結構好きだったので何度か見返したり…。

劇場も1人で見に行きました。今思えば子供の頃によくあんなトラウマ作品の続編である映画を見に行ったものです苦笑

この頃ドハマリしてシャーペンとかメモ帳とか文房具類はハガレングッズで全部揃えていたのはいい思い出です。

 

同時に漫画を買い始め、確か僕が高校生ぐらいの時に完結。

原作の漫画はそりゃもう感動で感動で…。

最終巻とか何度読み返したことかわかりません。

いやー。ハガレンは本当に良いダークファンタジーですよね。

 

さて、そんなハガレンが実写映画化するということで、イチ原作ファンとしては居ても立ってもいられないなと思い、公開日当日に見てきました。

 

映画の感想を一言で言うと、

「色々雑すぎだろ!!!ハガレン舐めんじゃねえぞ!!」

です笑

 

今回、僕がなぜそう感じたのか、疑問点は何か、逆に良い点はなかったのか?なんてところも含めてネタバレ込みで解説していきます。

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1分でわかる映画「鋼の錬金術師」のネタバレあらすじ

こっからネタバレなので注意してください!

 

お母さんを錬成する人体錬成シーンからスタート

リオールで教主とバトるエド

東方司令部に連れて行かれた後、リオールで壊れた腕を見てもらう

エルリック兄弟、ハクロ将軍にタッカーを紹介してもらいタッカー邸へ

マルコーを探すウィンリィとエド。タッカー邸に残るアルは人工の記憶じゃないかと誑かされる

マルコーを見つけるがすぐにラストに殺されてしまう。しかし賢者の石の錬成陣と第五研究所の手がかりをもらう

タッカー邸に戻るエド。ニーナを錬成したキメラを見つけタッカーを逮捕

ハクロ将軍に教えてもらった第五研究所に行くが手がかりが何もなく、その後アルと記憶の話で喧嘩

ヒューズが国土錬成陣の秘密に気づきエンヴィーに殺される。容疑者はマスタングでエドとリザは本当の第五研究所に向かったマスタングを追う

エド、マスタング、リザ、ホムンクルス達に遭遇。マスタングがリザを庇い負傷

第五研究所にてタッカーに捕まったウィンリィとアルと合流。その後ハクロ将軍が不死身の軍隊に賢者の石を注入するも制御不能となり、軍で倒すことに

マスタングとエド、ラストとエンヴィーが対峙。マスタングが2人を焼き殺し勝利

ラストの賢者の石を手に入れるも賢者の石を使わずに体を戻す方法を探すため旅立つ

ここが酷い!実写版ハガレンを見て思った3つの酷評

ハガレンの原作設定無視の箇所を解説する前にまず真っ先に思った酷評を3つ解説しておきます。

原作どうこうというよりもそもそもこの映画どうなの?って話です。

酷評1.あーこのシーンあれね!アラジンと魔法のランプね!

オープニングの幼少期のシーンと、途中の夢の中の回想シーンで描かれる人体錬成のシーン。

なんかだいぶ演出が派手で、家が揺れ、風邪が吹き荒れ、そして壁は崩れ、最終的にエドとアルが床板に乗りながら無限の彼方へ飛んでいくというスタートを切る映画「鋼の錬金術師」。

なんか見たことあるなーと思ったら、そう、アラジンです。

ああ、これアラジンと魔法のランプで空飛ぶ絨毯に乗って王国を飛び回る映画だよねー!!!

っておい。

と、一人ツッコミをしたくなるくらいには度肝を抜かれるオープニングでした。

いくら何でも人体錬成のエフェクト派手すぎでしょうと。

これじゃあ「人体錬成をすると家が吹き飛び空飛ぶ床板に乗って国中を駆け巡れるんだ!」って思ってしまう人もでてきちゃいます。

とりあえず「錬金術は等価交換だ!科学だ!」とか言ってんだから無駄なエフェクトはやめようよ…ってすごく思いました。

何でもド派手にすれば良いってものではありませんね。

酷評2.演技が下手すぎてぶん殴りたくなるのはコチラです

エド役の山田涼介。

僕は確か探偵学園Qで始めて演技を見て、そう言えばそれ以降は出てる作品見てないなーとか思ってたら久々に出てきたのがハガレンです。

うん、演技!すごく下手!!

すごく個人的な話になって申し訳ないのですが、僕は子供の頃、芸能界でカメラ俳優として10年間やってきた身だったので特に思うのですが。

ジャニーズだからって何でもかんでも採用するの良くないと思います!!

いや、マジでもうパターンの読める演技しかしない。

お決まりというか。

とりあえず見ればわかると思いますけどマジで酷いです悲惨です。

 

途中タッカーさんをぶん殴りまくるシーン見て思いましたが、たぶんタッカーさん以上にエド役の山田涼介をぶん殴りたい観客はたくさんいるんじゃないかと。

そのくらい下手な演技でした。

もう少しマシな配役なかったのか….。

酷評3.やっぱ実写日本人は良くないと思います

で、最終的にここに落ちるのですが…

風景は良い!外国!めっちゃアメストリス感出てる!

なのになんでここにいるの全員日本人なんだよ…。

誰だってこれはおかしいだろって思うポイントでしょう。

日本人はないでしょ苦笑

一人でも良いから外人出してみて!絶対その方が合うから!

街並みや世界観に一切溶け込んでない日本人で構成された役者達。

いやー、もうなんかこればっかりは違う気がする。

日本人を使うべきでは絶対になかった!

山田涼介の演技の下手さも去ることながら、まずあの街並みに日本人がいるのおかしいよ…。

設定考えようぜ…。

謎設定!実写ハガレンを見て発見した5つの原作無視設定

疑問点1.エンヴィー元から死にすぎじゃない?

元バンドマンビジュアル系。

未だ夢を追い続けるが孤独を貫き、仲間に見放された男ことエンヴィー(映画の外見のことです)。

変身能力を持ちその実体は怪物のような醜い姿である彼。

原作ではエゲツない役柄として描かれていますが、今回の映画ハガレンではサクッと死にます。

やっと活躍かな~!と思ったらマジでサクッと死にます。

何がホムンクルスだよ。何回だって死ねるだよ。

もう噛ませ犬の塊なのではないかと思うくらいの死様です。

 

ここで思い出しておきたいのが原作ファンなら知っている「ホムンクルスの不死性」について。

ハガレンは主人公のステータスがレベル100から始まるような漫画でして、それでも一向に倒せない、全然死なないホムンクルスがマジで強すぎて圧倒的。

ってところが素晴らしい漫画だと思うんです。登場人物全員クソ強いのに、そんな彼らでも勝てないのかよ…的な。

 

その不死性極まりないホムンクルスさんが何ですか今回は。

「すいません、映画出る前に死にすぎちゃって…」

とでも言う気ですか!!!!

もっとこう絶望的な状況にしてくださいよ!!

せめて本体エンヴィーを見せて!

何もしてないじゃん!!ねえ!!

エンヴィーファンは泣きますねコレ。

疑問点2.ハクロ将軍は魂を乗せる方法知らないのに不死身の軍隊作ってたの?

あれー、なんだこれと思った点がこれで、ハクロ将軍指示の元、第五研究所のみなさんはせっせと賢者の石を作り、せっせと魂を乗せる人形を作っていたわけですが….

映画ではタッカーさんの活躍により、人形たちに賢者の石を乗せる方法が発見されます。

ん?え?どゆこと?

つまり魂を乗せる方法はわからない状態で不死身の軍隊必死に作ってたわけ?

え、もうこれ計画倒れどころの話じゃないですよね。

計画として破綻しています。

だって、動くかわからないのにひたすらキモい人形を作ってたってことでしょ?ハクロ将軍。

なんかよくない性癖の方かと思うくらいぶっ飛んだ計画すぎるかと…。

疑問点3.タッカーさんアルに扉を開けさせる必要なかったよね?

脱獄したタッカーさんがアルを拘束し扉を開けさせたそうなのですが、アレ意味不過ぎました。

なんか目の色変わってたし、原作の大佐の人体錬成のシーンを再現したのかなー、もしかしてアル目見えなくなったのかなー。

とか思いましたが全くそんなことはありませんでした。単純にアルが強化されています。

最早、全くもって何をしたかったのか一切わかりません…。

賢者の石だって元々溜まってたものを不死身の軍隊作りに使っていますし、扉開けさせてどうしたんだよ。

 

ていうかタッカーさんがいきなり「扉を開けてもらったよ」とか言い出すので、こいつ脱獄してからの短期間で何を学んだんだよ、天才かよ。って感じでした。

疑問点4.ラストさん、核は賢者の石じゃなかったんですか!?

「レディの胸元にいきなり手を突っ込むなんて、紳士のすることかしら?」

原作ファンならおわかりの通り、ラスト戦でハボックを治療しようしたマスタングが、奪った賢者の石より再生したラストにグサッとされるシーンのセリフ。

このシーン漫画読んでる時マジで絶望したのを覚えています。

ホムンクルス強すぎだろうがよ…。

 

で、同じようなシーンが今回ありますね。

焼き殺し続けながら近づいて賢者の石を奪うところ。

正直このシーン見ながら超鳥肌立ってたんですよ…。

「うわっ。これ勝ったと思ったらラスト復活してヤバくなるじゃん!え、まだクライマックスじゃないの!?」

とか内心思ってたわけですが現実はそう甘くありません。

 

賢者の石は残ってるのにラスト復活せず。です。

全国のラストファンへの記者会見はまだでしょうか?

なんでラスト復活しないんですか?

ねえ?ラストは?ラスト、死んじゃった?

疑問点5.ラストシーンの錬成の通行料賢者の石だよね?

僕的に一番の疑問点であり、なあなあにしてほしくない点であり、イラッとしたのが最後のシーンです。

ラストから何故か入手することができた賢者の石を手に、エドが体を戻すか悩むシーン。

そして石を手にした状態で手のひらを叩き錬成を始めます。

するとそこにはおなじみ真理の扉と真理君。そしてやせ細ったアルの姿が。

その後アルに声をかけてすぐに元の世界に戻るのですが、

 

おい、通行料どうした。

 

原作では真理の扉を通るには人体錬成を必要とし、同時に等価交換の原則に従い、通行料を支払わなければなりません。

それが例えばアルの場合は全身で、エドの場合は左足でした。

 

で、このシーン。

原作読んでない方もここまで説明すればおわかりかと思いますが、エドは真理の扉に来たにも関わらず自分の体から通行料を支払っていません。

つまり。手に持ってる賢者の石使ってるやん。ってことです。

あれだけ体を戻すのに賢者の石は使わないって言ってたのに、アルの体見に行くためには使うんですかい!!!

いや、これは正直無いなーって思いました。

賢者の石使ってるよねどう考えても…。

 

鋼の錬金術師は賢者の石がメインキーワードになり、そして石に左右される話だと言うのに….。

エルリック兄弟は断固として石を使わないことを誓うからカッコイイのに…。

その大切な大切な設定をぶちこわすんじゃねえよ!!!!

って感じです。

 

こういう適当設定をするから等価交換の原則に従って、それ相応の酷評が増えるのでは?と思います。

逆に良かったところはないの?

というわけで気づけば散々酷評してしまったり突っ込んでしまった実写版鋼の錬金術師。

じゃあ逆に良かったところはないのかと言うと一概に全部が全部悪かったわけではないんですよね。

もちろんツッコミどころとくらべてしまうと少ないですが…

というわけで良かった点を4つ挙げました。

CG演出は流石のワーナー

この辺はさすがだなーと思ったんですが錬成のシーンはやっぱりカッコイイです。

さすがのワーナーですね。パイレーツ・オブ・カリビアンとか好きな人にとってはいつもの演出かもしれませんが。

リオールで教主と鬼ごっこするシーンとかはハラハラしましたし、あとマスタング大佐が焼き殺しまくるシーンは中々グロかったです。

 

ちなみに一緒に見に行った人はハガレンを読んだことも見たこともないのですが「グロすぎて無理だった…」と言っていました。

この辺は一長一短かもしれませんが僕は結構好きでしたね。

 

余談ですが、最後のエンヴィーの成れの果てが出てくる続編を匂わせる演出とかもワーナーっぽいですよね〜。

ヒューズが勘づくシーンは原作よりわかりやすい

ヒューズ中佐出てくるってことは殺されちゃうんだよなーとは思ってましたが、原作ではサクッと描かれて終わる中佐が勘づくシーン。

確かにあの時点で国土錬成陣の話を出せないのはもちろんわかりますが、原作だと結局何に気づいたの?って感じで殺されてしまいます。

この点映画はしっかりと「頻繁に起きる事件」と「賢者の石の錬成陣」の関連性にヒューズが気づくところをしっかり描いているのでめっちゃわかりやすいなーって思いました。

 

これならなぜ殺されたのか納得できる…と見ている時は思ったのですが、これ原作知ってる人だからわかる知識ですね。

初めて映画でハガレンを見てる人にとっては謎な場面ですし、映画を見て漫画読み始める人にとっては盛大なネタバレ過ぎてこれやっぱ曖昧な方が良かったんじゃないかと思ったり…。

ラストのおっぱいはいい感じでした

うん!これは文句なし!

ラストのおっぱいいいよ!!

いいおっぱいだよ!!!

大画面であんなにおっぱい見れることもないしいいよ!!!

せっかく見せてくれた賢者の石より谷間に目が行くよ!!!

ウィンリィ役の本田翼が可愛かった&山田涼介溶けろ

今回の実写版ハガレンはやたらとウィンリィが出てきて、

「まあヒロインだし仕方ないよね、割り切ろう」

とか思ったのですがそんなことより本田翼がかわいくて最高でした…。

すぐにリゼンブールに帰らなくて良かったです。

ニーナと家の中で遊んでるシーンパンツ見えそうでした…。

そのくらい本田翼に見入ってしまった…。

山田涼介とアップルパイで遊ぶシーンは溶けてくださいと思いました(小並感)。

総評:全体的に詰め込みすぎて謎の映画になっていた…

というわけで今回の実写版映画「鋼の錬金術師」の総評です。

原作ファンとしてぶっちゃけると中々設定無視しすぎてひどかったなと思います。

そもそも話を詰め込みすぎてたせいだとは思うんですが、世界観を無視した演出やシーンが多かったなと。

グラトニーが即疑似真理の扉出すところとかなんか笑えましたもん。はええよって。

 

で、これ原作読んでるからそれなりに楽しめる(突っ込みながら酷評しながらもなんとなくハガレンだなーってなるって意味です)とは思うんですけど、初見の人には謎すぎると思うんですよね。

現に一緒に見に行ったハガレン素人の方はぶっちゃけよくわかってませんでした。

終わってから僕が、

「いや、ハガレンはマジで最高なんだよ!最高だから!」

と言っても「はあ…」みたいな。まあそうなりますよね。ちくしょう。

リンがエドに言ったセリフ「割り切れ!アレは化物だ!」を思い出します。

もし初めてハガレンを体験する人と見に行くなら必ずこう言ってください。

「割り切れ!コレは実写版だ!」と。

正統なハガレンファンを増やすためにも、よろしくお願い致します。

まずはこちらの原作を読んで感動してください。